岐阜大学動物病院

教育・研究

用語の説明

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顎骨骨折整復(がくこつこっせつせいふく)

顎の骨折に対して整復手術を行うことです。特に犬は歯周病が重度で、骨が吸収して薄く折れやすい状態にあります。歯周病だけで顎の骨は骨折することがあるのです。

顎嚢胞(がくのうほう)

上皮細胞に裏装された空洞に液状内容物を入れた病的嚢状構造物である嚢胞が顎骨内に形成されたもので、嚢胞は周囲を圧迫して歯の変位や骨の吸収を招くことがあります。顎嚢胞のうち、歯の発育に関連して生じたものは歯原性嚢胞といい、比較的まれではありますが、犬に多く認められます。

肝臓胆嚢外科(かんぞうたんのうげか)

肝臓と胆嚢の疾患に対して手術を中心に治療を行う分野です。岐阜大学動物病院では特に先天的異常である門脈体循環シャント手術や胆嚢閉塞に対する胆嚢摘出手術などを専門に行っています。

キシリトール(きしりとーる)

糖代謝を停滞させる作用のある代用甘味料で、虫歯誘発作用がないため、さまざまな食品や研磨剤に含有されていますが、犬では低血糖を引き起こすため、非常に危険で使用は禁忌です。キシリトールの含有がない研磨剤を用いなければなりません。

血液凝固異常(けつえきぎょうこいじょう)

血液中に10種類以上ある「血液凝固因子」というタンパク質が少なくなって血が止まりにくくなる病気です。犬では「第Ⅷ因子」の減少する血友病Aの発生が多く、通常、祖父からの隔世遺伝によって雄に発症します。また、ビーグルには「第Ⅶ因子」の減少する病気があり、猫では「第XII因子」の減少する病気があります。これらは日常生活では出血を起こさないこともあるので、一健康であっても、避妊や去勢手術の前には血液凝固検査を受けることがよいとされています。

血小板減少症(けっしょうばんげんしょうしょう)

血管が傷ついた時、傷口に集まってこれをふさぎ、出血を止めるのが血小板です。血液中の血小板数が減少したり、解熱薬などを飲んで血小板のはたらきが低下すると、皮膚に紫色のあざ(皮下出血)ができたり、口の粘膜から出血します。イヌに発生の多い血液病です。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルには生まれつき血小板の少ない病気があります。

けんとん(けんとん)

岐阜県が開発した系統の種豚から生まれる子豚を肥育して生産した豚肉で、健康の「けん」と豚の「とん」を併せて作成した言葉です。「飛騨けんとん」、「美濃けんとん」と呼ばれ、ビタミンEとよもぎの入った餌で飼育した柔らかくてあっさりした豚肉と評価されています。

口腔外科(こうくうげか)

歯科の一分野ではあるが、歯牙の治療以外の顎や口腔周囲の機能回復を目的に手術を中心に行う分野です。

口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)

上顎歯の歯周病によって骨の吸収が進むと口腔と鼻腔がつながり、くしゃみや鼻汁がみられるようになります。動物では上顎犬歯に多く、抜歯により孔を閉鎖することが主な治療です。

甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)

甲状腺と呼ばれる内分泌腺からのホルモン産生が低下することによって、体重増加、元気がない、毛が抜けるなどの多様な症状を発症する病気。ホルモン製剤を内服することによって症状の発現を抑えます。

口唇裂(こうしんれつ)

先天異常によって上唇が左右の癒合不全を起こした状態で、一次口蓋裂と呼ばれます。手術によって整復しますが、通常、飼い主さまによる哺乳管理は必要がないことが多いです。

根管治療(こんかんちりょう)

感染した歯髄を除去(抜髄)して、一部の象牙質を削り、その空洞(根管)に樹脂を充填して歯を保存する方法です。

根尖周囲病巣(こんせんしゅういびょうそう)

歯根の先端を根尖といい、この周囲の病巣をいいます。歯髄壊死から根尖より炎症が波及すると膿瘍などの病巣があらわれ、腫脹や排膿がおこります。動物での治療は、根管治療や抜歯を行います。

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